100g未満でも保険は必要?個人賠償・ドローン保険の選び方と加入のコツ

最終更新:2025-09-28

結論から言うと、100g未満でも保険は加入推奨です。航空法の「手続き」は不要でも、飛行禁止空域や重要施設・空港周辺は重量に関わらず制限があり、第三者にケガ・物損を与えるリスクはゼロではありません。
根拠:国交省「飛行ルール」(2025/09/10更新)では25kg以上に第三者賠償保険の加入を義務化(申請要件)する一方、小型無人機等飛行禁止法重量不問で重要施設・空港等の上空を規制しています。


目次

  1. 補償の全体像(まずはここだけ)
  2. 個人賠償 vs ドローン保険(賠償・機体)の違い
  3. 加入のコツ(見落としやすいチェック7項目)
  4. 保険会社・代理店への問い合わせテンプレ
  5. 法規の要点(100g未満でも守ること)
  6. よくある質問(FAQ)

1. 補償の全体像(まずはここだけ)

  • 個人賠償責任保険:日常生活中に他人へケガ・物損を与えた法律上の賠償責任をカバー(自転車事故などと同じ枠)。特約で火災保険や自動車保険に付くことが多い。
    補償の基本概念と主な対象外(名誉毀損・プライバシー侵害など)は損保協会の解説が分かりやすいです。
  • ドローン保険(第三者賠償/機体):対人対物の賠償責任と、機体の破損・盗難等を補償する機体保険(物保険)に大別。法人/事業者向け・団体向け(JUIDAなど)・個人向けと商品系統が分かれます。
  • 使い分けの目安
    ホビー・入門(100g未満) → まずは個人賠償の対象か確認。必要に応じて個人向けドローン賠償機体保険を追加。
    業務・請負 → 依頼先の要件に合わせてドローン賠償+機体保険(対人対物の高額限度)をセットで。団体保険の選択肢も。

2. 個人賠償 vs ドローン保険(賠償・機体)の違い

項目個人賠償責任保険ドローン賠償保険機体保険
主目的日常生活の対人・対物賠償ドローン運用に伴う対人・対物賠償機体(本体・付属)の損害補償
対象者個人・家族(特約で付帯)個人〜法人(商品により異なる)個人〜法人(商品により異なる)
補償例第三者へのケガ・物損第三者へのケガ・物損/示談交渉 等落下・衝突・盗難・回収費用 等
主な対象外名誉毀損・プライバシー侵害など約款により。業務外/内の区分に注意賠償責任は対象外(別契約)
備考保険会社にドローン事故が対象か要確認法人/団体向け商品も多い(JUIDA等)個人事業主・法人限定の商品もあり

参考:損保協会の個人賠償の説明、JUIDA団体保険案内、東京海上日動の機体保険ページ等。商品条件は各社で異なるため必ず約款をご確認ください。


3. 加入のコツ(見落としやすいチェック7項目)

  1. すでに個人賠償に入っていないか:火災保険・自動車保険・クレカ特典の特約になっていることがあります(限度額・示談代行の有無を確認)。
  2. ドローン事故が対象か:個人賠償が「ラジコン/無人航空機の対人対物」をカバーするかを必ず明文化して確認。
  3. 業務・請負の有無:仕事で使うならドローン賠償+機体保険が前提。団体保険(JUIDAなど)も比較検討。
  4. プライバシー関連は対象外が多い:肖像権・プライバシー侵害は一般に補償外。撮影配慮と公開範囲をコントロール。
  5. 限度額と自己負担:対人対物は1億円〜を目安に(場所・人混みを想定)。自己負担や免責金額も確認。
  6. 機体保険の対象・回収要件:破損・盗難・回収費用の扱い、海外での補償可否などを事前確認。
  7. 有効期間と更新忘れ対策:イベント前だけ短期加入できる商品も。更新リマインドを設定。

4. 保険会社・代理店への問い合わせテンプレ

件名:ドローン(総重量◯g)に関する補償可否について

貴社ご担当者様
下記の内容で補償可否と条件をご教示ください。

1)用途:ホビー(業務なし)/業務(請負有・無)
2)機体:総重量◯g(100g未満/以上)/カメラ搭載有無
3)場所:屋内/屋外(公園等の管理者許可取得前提)
4)想定リスク:第三者への対人・対物、プライバシー配慮の運用を実施
5)加入希望:個人賠償(限度額◯億円・示談代行希望)/ドローン賠償/機体保険
6)期間:年間/イベント期間(短期)/海外渡航の有無

以上、約款の該当条項とお見積りをお願いいたします。

5. 法規の要点(100g未満でも守ること)

  • 100g未満=手続き不要でも安全配慮は必須。空港周辺・重要施設・一部イベント会場などは重量不問で飛行禁止
  • DID(人口集中地区)・管制空域等は航空機の安全に影響する行為が規制対象。最新の国交省資料で空域を確認。
  • 公園・港湾・河川敷は管理者ルールの順守が前提(自治体サイトで事前確認)。

6. よくある質問(FAQ)

Q. 100g未満でも保険は必要?

推奨します。手続き不要でも第三者賠償リスクは残ります。まずは個人賠償の対象可否を確認し、必要に応じてドローン賠償・機体保険を追加。

Q. 個人賠償でドローン事故はカバーされますか?

商品・約款によります。日常生活賠償の範囲に含まれるか、ラジコン/無人航空機が対象かを保険会社に必ず確認してください。

Q. プライバシー侵害や肖像権トラブルは補償されますか?

多くの個人賠償では対象外です(名誉・プライバシーは補償対象外の代表例)。撮影・公開時は細心の注意を。

Q. 業務で飛ばす場合は?

依頼先の要件に沿ってドローン賠償+機体保険を。JUIDA等の団体保険も選択肢。

Q. 25kg以上で保険が必須って本当?

はい。2025年10月1日以降の新規申請で、総重量25kg以上の機体は第三者賠償責任保険加入が申請要件になりました(国交省)。


参考:国交省「無人航空機の飛行ルール」「許可・承認手続」「安全教則」、警察庁「小型無人機等飛行禁止法」、損害保険協会「個人賠償責任保険とは」、JUIDA「団体保険制度」、東京海上日動「機体保険」。

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