最終更新:2025-09-28
100g未満ドローン(模型航空機)のよくある誤解をゼロに。夜間・ベランダ・イベント会場・公園・DID・空港・条例・プライバシーまで、実務で迷うグレーをQ&A100本でサクッと解決します。
この記事の前提(超重要)
- 100g以上は「無人航空機」=登録・(状況により)許可承認が必要。100g未満は「模型航空機」=登録・特定飛行の許可承認は不要だが、飛行禁止空域や他法令は適用。国交省の公式を必ず確認。
根拠:国交省 登録ポータル「100g以上が対象」/飛行ルール案内。 - 小型無人機等飛行禁止法(警察庁所管)は重量不問。重要施設・対象空港・一部イベント会場等の上空は、飛行自体が禁止されます(周辺概ね300mを含む)。
- 自治体・公園等の管理条例で禁止の場所が多数(例:都立公園ほぼ不可)。民有地では土地管理者の承諾も必須。
- DID(人口集中地区)の承認義務は100g以上向け。ただし100g未満でも危険飛行回避・他法令・管理規約は遵守。
公式情報:国交省「無人航空機(ドローン等)の飛行ルール」/「登録ポータル」/警察庁「小型無人機等飛行禁止法」、都区市の公園ページなど。本文末にリンク一覧あり。
目次
- A. 基本・定義(Q1-10)
- B. 夜間・目視・撮影(Q11-20)
- C. 場所・施設(Q21-40)
- D. イベント等の人混み(Q41-50)
- E. 空域・高度(Q51-65)
- F. 電波・機内持込(Q66-75)
- G. 事故・保険・禁止行為(Q76-85)
- H. 運用マナー・運用術(Q86-95)
- I. 誤解の打破(Q96-100)
A. 基本・定義(Q1-10)
Q1. 100g未満って何を足すの?
機体本体+バッテリーの合計重量で判断。
Q2. 100g未満は機体登録が必要?
不要(登録対象は100g以上)。
Q3. リモートIDは要る?
不要(登録対象外のため)。
Q4. DIPS(許可承認)申請は必要?
不要(特定飛行の承認義務は100g以上向け)。
Q5. 屋内は航空法の対象?
屋内は航空法対象外。ただし施設ルールに従う。
Q6. 模型航空機でも違反になることは?
ある。重要施設や空港周辺・指定イベントは重量不問で禁止。
Q7. 未成年でも飛ばせる?
可。保護者の監督と保険加入を推奨。
Q8. 100g以上に改造したら?
登録・承認等の対象になる(重量再確認)。
Q9. 飛行ログや計画の提出は?
100g未満は原則不要。安全管理は記録推奨。
Q10. まず何を調べればいい?
飛行場所の管理者ルール/禁止空域/周辺イベント。
B. 夜間・目視・撮影(Q11-20)
Q11. 夜間飛行はできる?
可(国交省の承認不要)。ただし見通し・周辺安全の確保は必須。
Q12. 夜間ライト(航行灯)は必要?
義務ではないが視認性向上のため推奨。
Q13. 目視外(FPV)で飛ばせる?
可。ただし第三者・物件への安全配慮と電波法の適合が前提。
Q14. ゴーグル使用は?
可。必ず補助者配置か一時停止で目視確認を。
Q15. 空撮は自由?
可。ただしプライバシー・肖像権に細心の注意。
Q16. 個人宅が映り込むのは?
識別できる映像は避ける/モザイク等で配慮。
Q17. 収益化(商用)でもOK?
可。場所の許可と各法令の順守が条件。
Q18. YouTube公開は問題ない?
撮影時点の適法性+著作権・プライバシーを確認。
Q19. 騒音対策は?
人家から距離を取り、短時間で切り上げる。
Q20. 風は何m/sまで?
一般に〜4m/s程度を目安。機体仕様に従う。
C. 場所・施設(Q21-40)
Q21. ベランダで飛ばせる?
管理規約と近隣配慮が前提。外へ出すなら敷地外の同意も。
Q22. 自宅の庭なら?
可。敷地外へ出さず、隣地や道路上空に注意。
Q23. マンション敷地内は?
管理組合の許可が必要。来訪者・車両に要注意。
Q24. 屋上(ビル・商業施設)は?
所有者の明確な許可が必須。落下リスク管理を。
Q25. 公園で飛ばせる?
自治体ごとに禁止が多数(例:都立公園は原則不可)。
Q26. 学校敷地?
学校側の許可と安全管理があれば可。授業外は原則不可。
Q27. 神社仏閣?
宗教法人の明示許可がない限り控える。
Q28. 河川敷?
管理者(河川事務所・自治体)の規定に従う。
Q29. 海岸・港湾区域?
港湾管理者のルールに従う。釣り客や風に注意。
Q30. 山・登山道?
自然公園法・管理規則に注意。登山者優先で。
Q31. 農地の上空?
所有者の同意があれば可。作業車・農薬に配慮。
Q32. 工場・倉庫街?
私有地の許可必須。車両出入りと高所配管に注意。
Q33. 私有地上空なら自由?
所有者同意は必須。他法令(禁止空域等)は別問題。
Q34. 道路上は?
通行人・車両の上空を避ける。道路管理者の指示に従う。
Q35. 駐車場?
管理者許可が必要。走行車両・防犯設備に配慮。
Q36. 空港の近く?
対象空港周辺は重量不問で禁止(概ね300mなど)。
Q37. ヘリポート周辺?
運用の妨げ厳禁。管理者へ事前照会を。
Q38. 鉄道・駅の近く?
混雑と風圧が危険。鉄道事業者の規則に従う。
Q39. 港・防波堤?
港湾管理者の許可が前提。風と磁気に注意。
Q40. 国立・都立の自然公園?
多くが申請または禁止。管理事務所に確認。
D. イベント等の人混み(Q41-50)
Q41. イベント会場の上空は?
飛行禁止・または承認等が必要。事前調整が原則。
Q42. 花火大会で飛ばせる?
不可。会場は催し場所上空等に該当。
Q43. マラソン・パレード?
不可。人が密集する催しは原則NG。
Q44. 音楽フェス?
不可。主催者・警察の通報制度あり。
Q45. 選挙集会?
不可。警備対象で規制強め。
Q46. 神輿・祭礼?
不可。安全確保が困難。
Q47. スタジアム外周?
不可。混雑と警備の観点。
Q48. ドローンショーの近く?
不可。運航者の安全空域を侵害。
Q49. 屋内ドームのイベント?
施設管理規約で全面禁止が一般的。
Q50. 観光地の展望台?
管理者がほぼ禁止。掲示とHPを確認。
E. 空域・高度(Q51-65)
Q51. DID(人口集中地区)の上空は?
100g未満は承認不要だが、危険回避・条例を遵守。
Q52. 高度の上限はある?
航空機の安全に配慮し、高高度は避けるのが原則。
Q53. 航空管制圏って気にする?
周辺では航空作業が優先。高高度飛行は避ける。
Q54. 150m以上はダメ?
100g未満でも航空機の安全阻害は禁止。実務上やめる。
Q55. 航空路の真下は?
避ける。高高度は絶対に上げない。
Q56. 250m超えは?
現実的でなく危険。絶対にやめる。
Q57. 緊急用務空域?
管制・救難の妨害は厳禁。掲示があれば従う。
Q58. 一時的な規制(要請等)が出たら?
即時中止。公式告知に従う。
Q59. 高圧線・電波塔の近く?
磁気・電波で不安定。十分に距離を取る。
Q60. 送電線点検の航空機を見たら?
直ちに着陸・回避。航空機優先。
Q61. ヘリが来たら?
着陸・待機。上昇・接近は絶対しない。
Q62. 消防・警察活動中?
飛行しない。指示に従う。
Q63. 災害時の空域は?
出動機の妨げ。飛行しない。
Q64. 山火事・救助現場?
立入・飛行禁止。遠ざかる。
Q65. ドローン同士の混雑時?
譲り合い・高度分離・通信で安全確保。
F. 電波・機内持込(Q66-75)
Q66. 技適マークは必要?
無線機器は技適が原則。適合法を厳守。
Q67. 5.8GHzのFPV送信機は?
多くが免許・登録の対象。無資格運用は違法。
Q68. 2.4GHzは安全?
技適なら可。混信に配慮。
Q69. 機内持込は?
LiPoは機内持込が原則。航空会社規定に従う。
Q70. 海外旅行での運用?
渡航先の法令を事前確認。登録や許可が必要な国も。
Q71. 屋内Wi-Fiと干渉する?
あり得る。チャンネル設定で回避。
Q72. 雨の日は飛ばせる?
非推奨。防水でない機体が大半。
Q73. 寒冷地の注意点?
電圧降下に注意。短時間運用。
Q74. 高温時の注意点?
直射日光を避け、バッテリー冷却。
Q75. 電波法違反の罰則は?
罰金・没収等があり得る。絶対に遵守。
G. 事故・保険・禁止行為(Q76-85)
Q76. 接触事故を起こしたら?
救護・通報・連絡先交換・現場記録。
Q77. 警察へ通報は必要?
人身・物損があれば通報・報告を。
Q78. 保険は入るべき?
個人賠償責任保険等を強く推奨。
Q79. 家族特約は有効?
対象なら有効。補償額を確認。
Q80. 事業で使う場合は?
業務用保険に加入し、賠償額を厚く。
Q81. 物件投下はOK?
100g未満でも危険。実施しない。
Q82. 飲酒中の飛行?
絶対にNG。危険飛行に該当し得る。
Q83. 過失で立入禁止区へ侵入?
即時着陸・謝罪・管理者指示に従う。
Q84. 小型無人機等飛行禁止法に違反したら?
懲役・罰金等の罰則あり。
Q85. 行政の注意喚起が出たら?
その期間・地域は飛行しない。
H. 運用マナー・運用術(Q86-95)
Q86. フライト前点検は?
プロペラ・バッテリー・GPS・羅針・電波を確認。
Q87. 近隣へ声掛けは必要?
トラブル防止に有効。掲示も有用。
Q88. 子どもに体験させる?
安全地帯で補助者が常時監督。
Q89. ペットの近く?
騒音・回転部が危険。厳禁。
Q90. 目立たない服装が良い?
高視認ベスト等でむしろ目立つ方が安全。
Q91. LEDフラッシュは必要?
夜間・薄暮は推奨。視認性重視。
Q92. ロスト時の対処?
最後のGPS・音・双眼鏡・周辺確認。
Q93. 落下物対策?
プロペラガード・低高度・人を避ける。
Q94. 鳥・巣がある場所?
繁殖期は特に回避。自然優先。
Q95. ゴミは?
全て持ち帰り。現場を綺麗に。
I. 誤解の打破(Q96-100)
Q96. 100g未満=どこでも自由?
違う。禁止空域・条例・私有地の承諾は必須。
Q97. DIDは無関係?
承認は不要でも安全配慮と地元ルールは必要。
Q98. 私有地なら全てOK?
所有者承諾+他法令遵守が前提。
Q99. ベランダ=屋内扱い?
屋外。落下・騒音・プライバシーに配慮。
Q100. 100g未満=安全だから保険不要?
誤り。小傷でも高額賠償があり得る。
- 国交省「無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール」:最新の注意喚起・特定飛行の定義等。 (例:花火大会会場の注意喚起 2025/07/25)
- 国交省「無人航空機 登録ポータル」:100g以上が登録対象の一次情報。
- 国交省PDF「無人航空機の定義」:100g未満は模型航空機の整理。
- 警察庁「小型無人機等飛行禁止法」:重量不問で対象施設・空港・一部イベント上空を禁止。
- 警視庁ページ:小型無人機等飛行禁止法の運用・指定区域。
- 国土地理院「DID(人口集中地区)」:DIDの確認方法。
- (例)板橋区:公園内ドローン使用原則禁止の案内。
※法令・運用は更新されます。必ず上記公式リンクの最新版をご確認ください。
